天使のツラノカワ(コーラス)電子書籍情報
タイトル:天使のツラノカワ
著書: 一条ゆかり
連載雑誌名:コーラス
出版社:集英社
牧師の娘として、清く正しく美しく生きてきたはずの大学生・美花。しかし、幼なじみである彼氏の浮気をはじめ、転んで足を捻挫、さらに自宅に空き巣が入るという不運続きに見舞われたことをきっかけに、これまでの慎ましい生活とは決別し、したたかに生きることを決意する。その日から、彼女の運命が大きく変わり始めて・・・?
漫画:天使のツラノカワのあらすじ・感想
何と言っても笑えるのは、ヒロイン・美花ちゃんのキャラクター設定。一条ゆかりさんの作品の中では、異色といってもいいほど純粋で物堅い性格のヒロインな のですが、なんせ恐ろしいほどの世間知らずでお人良し。だから、「神様なんていない!」と開き直って(彼女なりに)過激に生きようとしても、性格の素地が 全く変わっていないものだから、その天然ぶりに周りが振り回されてしまう。美花に最初は敵対心を燃やしていたはずの魔性の美女・沙羅ちゃんが、「あの天然 ボケに耐えられなくってつい手を出してしまうのよ!」とイラついていましたが、その気持ち、非常によくわかりました。もちろん脇を固める男性陣も非常に魅 力的。私が一番気に入ったのは、美花ちゃんが処女を売りつけようとする小説家の阿木龍世さん。エッセイスト、モデル、演出家としても活躍するマルチタレン トのハンサム(実際かなりモテている)なのですが、肝心の小説は5年ほど書いておらず、しかも冷たくあしらった女性に自分の部屋で自殺されるというつらい 過去を背負っている。そんな彼が、「努力と感謝と出たとこ勝負のしぶとくたくましい天然ボケ」(by 紫生くん)の美花ちゃんに振り回され、彼女の言動に一喜一憂しながらもトラウマを乗り越え、創作意欲を取り戻していく様子が面白い。なんだかんだ言いなが ら美花ちゃん、最強の女子なんじゃないかな・・・と思いました。それにしても、一条先生、もうちょっと早くに書いてくれていたら、自分の恋愛の参考にでき たのにぃ~。くやちい(泣)